導入背景
土地の所有者様にとって、その土地をどう活かすかは、人生の中でも大きな決断のひとつです。検討を始めるきっかけも、そのタイミングも人それぞれ。不動産会社の側から早めることはできません。
だからこそ、不動産開発の用地仕入れでは「いつか必要になったときに、一番に思い出していただける関係をどう築くか」が問われます。
東急リバブル株式会社 アセット事業本部 事業推進部 営業推進グループでは、「等価交換」用地取得のアプローチ施策の一環として、TRUSTART(トラスタート)の不動産ビッグデータプラットフォーム「R.E.DATA(リデータ)」を導入しました。
不動産における「等価交換」とは、ご提供いただいた土地に東急リバブルが分譲マンション(建物)を建築。それぞれ、土地の所有者様は「土地の出資分」、東急リバブルは「建物の出資分」に応じて、分譲マンションの区分所有権を取得する仕組みです。
同社がなぜTRUSTARTとの取り組みを開始し、どのように施策の精度を高めていったのか。導入の背景や現場の変化、今後の展望について、営業推進グループの内山様と大林様(以下、敬称略)にお話を伺いました。
ご支援内容
不動産ビッグデータプラットフォーム「R.E.DATA(リデータ)」を活用したアプローチ先の抽出、および各種アプローチ施策の企画・伴走支援
ご支援前の状況
- 不動産開発用地の獲得施策が単発のアプローチにとどまり、中長期的な戦略運用に至っていなかった
- アプローチ対象が限られる土地開発において、精度の高さに課題があった
- 現場の営業活動を後押しするバックアップ体制や、データ活用のノウハウを模索していた
ご支援後のサマリー
- TRUSTARTの支援実績からの成功・失敗傾向を共有しながら、最適なアプローチ施策を確立
- 単発ではなく、中長期視点での戦略を構築し、毎月の施策実施を仕組化
- 定期的な振り返りミーティングを設け、タイムリーに施策アップデートを実施
お一人おひとりと向き合うために。単発のアプローチから、中長期の戦略運用へ
――はじめに、営業推進グループのミッションからお聞かせください。
大林
私たちの営業推進グループは、アセット事業本部内の開発・営業・運営の各現場を後押しする役割を担うチームです。
「現場目線で業務改善・効率化をする」というグループの方針のもと、現場に顕在化している課題はもちろん、「ここが少しでも良くなれば仕事がやりやすくなる」という気付きを起点に、ツールや仕組み、DX化等の視点を交えて施策を推進していくのが私たちの役割です。
――そのなかで、R.E.DATA導入に至ったきっかけと当時の背景についてお聞かせください。
内山
当社は全社的にさまざまなアプローチ施策を展開していますが、その多くは不動産仲介の領域です。
不動産仲介の場合、例えば総戸数100戸の分譲マンションであれば、100件のお取引の機会があります。大きな母数へアプローチするなかから成約が生まれるという構造です。
一方で、私たちの所属するアセット事業本部における等価交換用地のアプローチでは、100戸の分譲マンションを建築するための「1件の土地」へのアプローチとなります。
母数の大きさで確率を担保するという考え方が通用しないので、お一人おひとりに、何をどうお伝えするかを一緒に考えていかないと、なかなかご相談はいただけません。
以前はその都度ベストだと判断したアプローチを行っていましたが、本部が大きくなり、組織の役割分担も整理されていく中で、「中長期的戦略に基づき、アプローチ施策を考えていこう」ということで、TRUSTARTさんへご相談したのがきっかけです。
――他社のサービスと比較検討された点や、TRUSTARTを選ばれた決め手は何だったのでしょうか。
内山
一番は、私たちの課題に対して「どうすれば成果が出そうか」を共に議論できた点です。
TRUSTARTさんは異業種を含めた多様な支援実績をお持ちで、その経験を踏まえたディスカッションが非常に有意義でした。
大林
お客様からご相談をいただくきっかけは、1つではありません。
インターネットで調べて検討される方もいらっしゃれば、ポストに投函されているチラシを見てご相談される方もいらっしゃいます。
私たちはそういった際に、「相談したくてもどの会社に相談したらいいのかわからない」「等価交換という土地活用を知らないまま、最適解でない方法を選択してしまう」ことで機会損失が起きないよう、様々なアプローチを複合的に行う必要があると考えていました。
その中で、一つの有効な選択肢として、R.E.DATAのデータ活用が適しているとの判断のもと、ご依頼を決めました。
困ったときに、すぐ相談できる。「リストを渡して終わり」にならない
――実際の導入プロセスや、TRUSTARTとのやり取りでの印象はいかがでしたか。
内山
非常にスムーズでしたね。
こちらから「こういうアプローチを考えているのですが」と相談すると、すぐに打ち合わせの機会を設けてくださり、こちらの意図を丁寧に汲み取っていただきました。
ただ依頼通りにリストを提供いただくだけでなく、もちろん各社様の秘匿性は担保されてはいますが、「こういう切り口は反応が良かった」「これはあまり成果が伸びなかった」という傾向をもとに議論が進められましたので、検討から実行までスムーズに進めることができました。
大林
現場の営業担当からも「こういう切り口でアプローチができないか」「こういうリストが欲しい」といった声が上がったときに、まずTRUSTARTさんに相談できる関係性やデータ領域の広さが非常にありがたいですね。
私たちでアプローチ先のリストアップやその手法の検討を行うには、ツールや知見、掛けられる時間は限られてしまうので、知恵をお借りしながら、すぐに形にして実行に移せるスピード感とデータ量は大きな助けになっています。
内山
どういう目的で、どういう方に、何をお伝えしたいのか。
そこをきちんと理解いただいた上で「このアプローチが最適ではないか」というご提案をいただけますので、いつも助けていただいています。
調べる時間が、向き合う時間に。着実に出はじめた「成果の芽」
――導入後、現場ではどのような変化がありましたか。あわせて、施策の手応えもお聞かせください。
大林
営業担当が行っている営業活動とは別のアプローチとして、私たちのようなバックアップ部門が手がかりを見つけて、そこから新しい情報や顧客にアプローチできるようになりました。
私たちがTRUSTARTさんとアプローチ施策を実施することで、営業現場は関心をお寄せいただいた方へのご対応に集中できるようになりました。
営業活動の効率化はもちろん、追うべき案件を取りこぼさないという点でも、今後の成果に期待が持てます。
内山
アプローチを開始してから、実際に資料のお申し込みやお問い合わせをいただくなど、着実に「芽」が出始めている手応えを得ています。
――ご相談から成約までは、どれくらいの時間軸になるものなのでしょうか。
内山
半年や1年でまとまることもあれば、最初にご相談をいただいてから成約まで8年ほどかかったケースもあります。
結局のところ、土地活用の選択を迫られるタイミングがいつ訪れるか、というのは所有者様によって十人十色です。
また、土地活用は、ご家族や資産の将来に関わる非常にデリケートなテーマですから、こちらが営業をかけるというよりも、ふと悩んだ際に、当社を思い出していただけることが重要です。
大林
だからこそ、反応をいただいた所有者様と継続的に接点を持ち続けながら、必要とされたタイミングで一番に頼っていただける関係性を築いていくことが次の課題であり、継続して取り組むべきステップだと捉えています。
定期的に振り返りの場を設けていただき、「これまでどのような反響があり、次はどうアプローチを変えていくか」を一緒に検証し、真摯に向き合ってくださる姿勢も非常に心強いですね。
関係構築プロセスの強化と、領域を越えたさらなるパートナーシップへ
――今後の展望や、これからのTRUSTARTに期待することをお聞かせください。
大林
さきほど内山が申し上げた通り、施策を開始してからすぐに成約につながるものではないのですが、まずは現在の取り組みから、土地所有者様のお悩みが1件でも多く解決できればという想いに尽きますね。
そのために既存アプローチの改善はもちろん、新しい手法も含めて探っていきたいです。
自社内で考えつくアイデアにはどうしても限界があるので、「お客様との接点で取りこぼしがないか」「もっと良いアプローチの手法はないか」といった点について、何かヒントがあれば、その事例を業界問わずぜひ引き続き共有していただきたいです。
内山
私たちがまだ気づいていない課題や可能性に対して、新しい着想やヒントを示してくれるパートナーとして、引き続き伴走していただけると嬉しいです。
お客様について
東急リバブル株式会社
https://www.livable.co.jp/
事業内容: 不動産売買仲介業、不動産開発事業、新築マンション等の販売受託事業
不動産売買仲介を主軸に、全国のネットワークを強みとして幅広い不動産ソリューションを展開。そのうちアセット事業本部は、仲介の現場で得られた情報を活かした不動産開発と、新築マンションの分譲・販売受託を担う。同本部の事業推進部 営業推進グループでは「現場目線で業務改善・効率化をする」を掲げ、業務効率化やDX推進、各種マーケティング施策のバックアップ全般を担う。
(取材/吉田 健太郎、遠藤 慧毅 文・編集/吉田 健太郎 撮影/賀谷 友紀)





