両手仲介は、仲介手数料の受け取り方を示す業界用語である。片手仲介との違いと、利益相反をめぐる論点を押さえることが取引の理解につながる。
両手仲介とは
両手仲介とは、一つの不動産取引において、同一の不動産会社が売主と買主の双方を仲介し、双方から仲介手数料を受け取る形態を指す。これに対し、売主側・買主側を別々の会社が担当し、それぞれが一方からのみ手数料を受け取る形態を「片手仲介(分かれ)」という。両手仲介では、一社が取引全体を取りまとめる一方、売主・買主双方の利益をどう調整するかが論点となる。
仕組み・背景
不動産の仲介手数料は、宅地建物取引業法に基づく上限が定められており、両手仲介では売主・買主の双方から手数料を受け取るため、一社あたりの収益が大きくなる。一方で、売主の「高く売りたい」と買主の「安く買いたい」という相反する利益を一社が扱うことから、利益相反や「囲い込み」(他社からの客付けを制限する行為)が問題視されてきた。2024年6月28日公布の宅地建物取引業法施行規則改正(令和6年国土交通省令第70号、2025年1月1日施行)により、専属専任媒介・専任媒介契約においてレインズへの取引状況の登録が義務付けられ、虚偽登録など囲い込みにつながる行為が指示処分等の対象として明確化された。取引の透明性確保と適切な情報開示が、これまで以上に重視されている。
実務での使われ方・調べ方
取引では、仲介の立場と手数料の構造を明確にすることが要点となる。着眼点は次のとおりである。
- 片手・両手のどちらの取引形態かを確認する
- 仲介手数料の上限と双方の負担を確認する
- 囲い込みなど取引の透明性に関わる論点に留意する
関連用語
よくある質問
両手仲介と片手仲介の違いは何ですか
両手仲介は一社が売主・買主の双方を仲介し双方から手数料を得る形態、片手仲介は売主側・買主側を別の会社が担当しそれぞれ一方から手数料を得る形態である。
両手仲介は問題があるのですか
両手仲介自体は適法だが、売主・買主双方の利益を一社が扱うため利益相反が指摘されてきた。なお2025年1月1日施行の宅建業法施行規則改正(令和6年国土交通省令第70号)により、レインズへの取引状況の登録が義務化され、囲い込みにつながる虚偽登録等が指示処分等の対象として明確化されている。取引の透明性確保が重要である。
R.E.DATAでの効率化
R.E.DATAは、物件・所有者・登記情報を効率的に収集・整理し、仲介業務の前提情報をそろえる。営業・仲介の効率を高めたい場合は、不動産仕入れ・営業向けの機能を参照されたい。
WRITTEN BY
TRUSTART編集部
TRUSTART JOURNAL 編集部


