CRE(Corporate Real Estate)戦略は、企業が保有する不動産を経営資源として最適化する取り組みです。本記事では、CRE戦略立案を5つのステップに分けて解説します。
1. 保有不動産の棚卸し
最初に、自社が保有する不動産を網羅的にリスト化します。全国の登記情報から、法人名義の物件を横断的に抽出することで、現場担当者の記憶に頼らない正確な棚卸しが可能になります。所在・面積・取得年・利用状況などを一覧化します。
2. 利用状況の分類
各物件を「本社・主要拠点」「事業拠点(支店・営業所)」「物流・製造拠点」「賃貸不動産」「遊休不動産」などのカテゴリに分類します。事業継続に不可欠な物件と、戦略的な売却・活用余地のある物件を区別する出発点になります。
3. 価値評価
各物件について、簿価・時価・将来価値・収益価値を評価します。時価と簿価の乖離が大きい物件は、含み益・含み損として経営判断の材料になります。立地条件や規制状況によっては、開発・建替えなどの将来的なアップサイドも見込めます。
4. 戦略方針の策定
「継続保有・拡張」「売却・縮小」「賃貸・活用」「建替え・再開発」など、物件ごとの戦略方針を決定します。事業計画との整合性、将来の人員・拠点配置計画、財務戦略を踏まえた総合判断が求められます。
5. 実行とモニタリング
策定した戦略を実行に移し、市場環境や事業環境の変化に応じて見直します。CRE戦略は一度立案して終わりではなく、定期的なレビューを通じて精度を上げていくものです。
CRE戦略を支えるデータ基盤
CRE戦略立案の第一歩である「棚卸し」を、データの力で正確かつ短時間で行うことが、戦略全体の品質を左右します。法人名義での全国不動産検索、所有権・担保状況の一覧化、地図上での可視化など、CRE 担当者の作業時間を圧縮できる環境の整備が、戦略立案の質と速度の両立につながります。





